除菌といえばアルコール? エタノール?
除菌グッズを見てみると、「アルコール除菌」や「エタノール除菌」と書かれているのをよく見ますよね。
このふたつの違いをご存知でしょうか?
1.アルコールは、エタノールなどの総称
学生時代に化学の授業で聞いたことがあるかもしれませんが、アルコールとは、炭化水素(CH₄、C₂H₆など)の水素原子を、ヒドロキシ基(-OH)で置き換えた物質の総称です。
アルコールという大きなカテゴリの中に、エタノールがあると考えるとよいでしょう。
ちなみに、ほかに含まれているものとしては、メタノールやグリセリンなどがあげられます。
2. アルコールに除菌作用があるのはなぜか
アルコールといえば、お酒をイメージするという人も少なくないでしょう。
そのアルコールが、どうして細菌やウィルスに対して効果を発揮するのか、気になりますよね。
アルコールには、生体膜を透過する性質があります。
細菌やウィルスは、基本的に単細胞生物です。
アルコールは、細菌やウィルスを構成するたった一つしかない細胞の細胞壁や細胞膜を変性させ、穴を開け、蒸発するときに水分を奪います。
穴が開くと、中身の細胞物質は外に漏れ出してしまう上、さらに水分がなくなることで菌やウィルスは死んでしまうという仕組みなのです。
このように、 アルコールには、おいしいお酒になることもあれば、菌やウィルスを死滅させる性質もあるのです。
3.除菌効果が高いのは、アルコール濃度70~80%
ビールのアルコール濃度は、だいたい5%くらいですよね。
ワインは12%、そして日本酒は15度(15%)ほどでしょうか。
では、除菌グッズのアルコール濃度はというと、製品にもよりますが、近年猛威を振るい続けているコロナウィルスの消毒用アルコールでは、65~80%ものが多いようです。
いっそ100%のほうが、とも思えますが、アルコールは濃度が濃いほど蒸発しやすい性質があります。
あまりに高濃度だと、手につけたら必要以上に水分が奪われて手荒れにつながったり、除菌効果を発する前に蒸発しきってしまう可能性があるのです。
実際、最も効果が高いのは70~80%くらいとされています。
手に触れる時間が長いウェットティッシュなどは、手荒れを防ぐために20~30%くらいに抑えられています。
用途に合わせたアルコール濃度のものを選ぶということも大切でしょう。
まとめ
エタノールはアルコールの一種と考えてよいでしょう。
アルコールは、細胞膜や細胞壁に穴を開けたり、水分を奪うことで菌やウィルスを死滅させます。
高すぎる濃度のものは手荒れを起こすこともあるので、用途に合わせて製品を選ぶとよいでしょう。